夏に向けて強まる紫外線。ストレスと紫外線には意外な関係があることをご存知でしたか?
今回は、ストレスと紫外線が引き起こす肌トラブルの危険性について、医療法人康梓会Y’s サイエンスクリニック統括院長の日比野佐和子先生に解説をいただきました。
■自分の肌を見てさらにストレスを感じる人が約 8 割
パシフィック・コミュニケーションズ株式会社が資生堂ジャパン株式会社の協力のもと行った調査では、約8割以上の人が「自分の顔の皮膚のコンディションを見て余計にストレスを感じた」という 経験をしていることが判明し、普段の生活でのストレスが肌トラブルを招き、その肌トラブルがさらなるストレスを起こすという悪循環が起きていることが明らかに。
さらに、実はストレスは肌荒れだけでなく「肌が薄くなる」と日比野先生は指摘します。
■肌が薄くなることによって、肌の中まで紫外線が刺さりやすくなる!
特に夏に向けた今の時期に気を付けたいのは「紫外線」の影響。肌の老化の原因は加齢が2割、紫外線ダメージによる「光老化」が 8 割といわれています。紫外線にはUVAとUVBの2種類がありますが、肌のシワ・たるみに影響を及ぼす光老化では、紫外線の中でも肌の奥の真皮層にまで到達する「UVA」の影響が注目されています。紫外線のダメージとして分かりやすいのは、日焼けで肌がすぐに赤くなったりその後黒くなったりするイメージがありますが、これはUVBによるダメージ。UVA は肌の中にまで届いてしまうのです。
UVA は4~8 月にピークを迎え、窓などのガラスを通過して常に降り注いでいるため、精神的なストレスがかかって肌が薄くなってしまう危険性のある時期と重なるこの季節は、1年の中でも最も注意が必要です。
■ストレスに負けない肌になるための対策方法3つ
1.スキンケア :紫外線対策はしっかりと!日焼け止めは PA 値と保湿力で選ぶ
顔は常に露出している部位なので、日焼け止めは欠かさず塗りましょう。UVB を防ぐための SPF 値ばかりを注目しがちで すが、UVA を防止する指標として「PA」値にも着目して選ぶことがポイントです。PA は 4 段階の「+」マークで表示され、「+」の数が増えるにつれ、UVA に対する防御効果が高いことを表します。
さらに、紫外線を浴びるとさらに乾燥しやすくなるためスキンケア成分が含まれているものを選んだ方がいいでしょう。ストレスでバリア機能が低下した肌には日焼け止めを落とす際の摩擦も肌へ負担がかかるため、石鹸でするりと落ちて使いやすく、保湿効果が高いことは重要なポイントです。
2.食生活 :腸内環境を整えることで肌はきれいになる
「肌は内臓の鏡」と言われるように、ストレスや生活習慣の乱れによって腸内環境が悪化すると体全体の免疫力が低下し、同時に肌のバランスも崩れてしまいます。普段の食生活から腸内環境を整えるために、水溶性食物繊維(きのこ・海藻類・寒天など)や、乳酸菌を含んだ発酵食品(ヨーグルト・納豆・キムチなど)を積極的に取り入れることを意識しましょう。
3.睡眠 :ストレスから解放されたリラックス状態をつくるために瞑想がオススメ
充分な睡眠で体をしっかり休めてあげることが紫外線ダメージを受けた肌の再生に繋がっていきます。睡眠は時間ではなくて質が重要ですが、理想的な時間は 7 時間といわれていま す。10 時間以上寝たとしても、頭がぼーっとしてスッキリしない…なんてシチュエーションがあるように、コンスタントに質の良い睡眠を取りましょう。
いかがでしたか?
今回はストレスによる肌への影響と、紫外線が引き起こす肌トラブルの危険性についてご紹介しました。
しっかり食生活や睡眠を見直すことも大事ですね。上手な付き合い方で肌をきれいに保ちましょう!
協力:資生堂ジャパン株式会社