そしてなんといってもの人材は、弱冠27歳のシェフ・パティシエ、カンタン・ベリーさんでしょう。南仏ヴァランスの3ツ星レストラン“ル・ピック”のデザートと言えば、業界ではかなり有名なのですが、そのセカンドシェフを務めていたベリーさんを抜擢したのでした。グランメゾンのデザート構築を学んでいて、スタイリッシュかつ、さまざまな味わいの要素をデリケートに組み合わせたお菓子を作りたい、とベリーさんは言います。
平日は7~8種ほどのパティスリーを出しますが、週末は15種ほどを作っていて、その見た目の美しさにも目を奪われますが、繊細な構成はさすが、レストラン級でしょう。例えばカカオ入りのシュトロイゼルに、小麦粉なしのチョコレートビスキュイ、ヴェネズエラ産チョコレートを重ねて、砕いたカカオ豆をチュイルの上に乗せて、チョコレートの魅力を100%に伝えた“ル・クルスティヤン”や、しっとりとしたチョコレートビスキュイの間に、マダカスカル産チョコレートのムースを挟んで仕上げた“フォレ・ノワール”など、カカオ使いも見事です。またレストランで出すデザートでは、エマルジョンソース(乳化して泡場にしたもの)やソルベを添えたり、デザートならではの瞬間的な楽しみも追加されていて、その実力に魅せられます。
因みに、この店では“ミッシェル・クリュイゼル”のチョコレートは一切扱っていないそうです。癒着している、と思われるのを避けるためだけでなく、ピエールさん自身の世界を作っていきたいと思っているから、だそうです。
お茶やウィスキーなどにチョコレートを合わせるデギュスタションや、文学的、教育的なカンファレンスもどんどん行っていくそう。チョコレートを中心に、様々な世界がここから広がりそうです。
店舗詳細
住所:4-6-8 Cour du Commerce Saint Andre 75006
電話:01.56.81.18.18
営業時間:ブティック12:00~20:00(月)、11:00~20:00(火~土)、11:00~19:00(日)
レストラン12:00~14:30、19:00~22:30(月~土)、日夜休
サロン・ド・ショコラ(ティールーム)15:00~18:00
チョコレート・ラウンジ16:00~0:00(火~土)
HP:http://www.un-dimanche-a-paris.com/
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