また、人気があり定番メニューとなった「セムラのフィーカセット」の「セムラ」は、スウェーデンで、イースターの4週間前の前日の火曜日(2013年は2月12日)、断食の前日に食べられていた宗教的な食べ物だそう。断食に入るとしばらくは食べ物を口に出来ないため、カルダモンの香るパンに生クリームをトッピングして贅沢に楽しんでいたのでは……?とそんな歴史的背景も知りながら食べると、また味わいもひとしおです。
北欧では、大地の恵みであるブルーベリーやツルコケモモなどのベリー類やルバーブなどは、夏の間に収穫しておいて家の地下の冷蔵庫で1年分を保存するのだそう。そして少しずつジャムやお菓子・料理に使うという、長く寒い冬で知られる北欧ならではの生活の知恵。
マルカでも「そんな季節感を楽しんでほしいから」と、1年中流通しているルバーブも、あえて夏になってから使用しているそうです。
毎年1回、買い付けとおいしいもの探しの旅に出かけるという田村さん。帰国するたびに、北欧の”素敵”の秘密が見つかるそう。今回旅したフィンランドでは、知人の家に伺ってお菓子や料理を教えてもらったそうなのですが、田村さんが何より感激したのが、お客様をお出迎えする時には黄色い花を飾ってゲストを歓迎したり、黄色い食器でおもてなしをしたり……というシチュエーション。
「フィンランドでは、イースター(2013年は3月31日)の時期近くになると、街中がイースターエッグやイースターグッズでいっぱいになります。”イースター=春”のイメージから、イースターのテーマカラー=春のイメージカラーは黄色なんです。」
また、「お茶の時間のテーブルセッティングには、必ずペーパーナプキンがあることも印象的でした」と田村さん。大胆なデザインのmarimekkoのペーパーナプキンなどをうまくコーディネートして、焼き菓子や菓子パンを並べてテーブルセッティングしたお茶の時間は、お菓子は素朴でも、華やかな雰囲気。
そんな生活に密着したおもてなしの工夫を「マルカ」では上手に取り入れながら、北欧の生活や文化とともにお菓子やパンを提供しています。神戸・北野坂をてくてく登って、「カフェ、アンティーク・マルカ」へ行ってみませんか。きっとかわいい黄色いお花を飾って、お出迎えしてくれかもしれません!
コーヒーはアアルトコーヒー アルヴァーブレンド。徳島の自家焙煎「アアルトコーヒー」のコーヒー豆「アルヴァーブレンド」。ブラジルをベースに、ケニアやコロンビアなど中深煎り豆で、焙煎後7日以内の豆を徳島から届けてもらっています。
紅茶「セーデルブレンド」は英国をはじめ、数々の紅茶メゾンのブレンドを生み出したバーノン・モリス氏自身のティーブランド。ノーベル賞授賞式で供される紅茶としても有名で、華やかなお花と天然のフルーツの甘い香り。セイロン紅茶、中国茶、マリーゴールド、ヤグルマギグ、オレンジピール、バラなどがブレンドされています。