北欧スタイルのお菓子でおもてなし「カフェ、アンティーク・マルカ」

お店は神戸モスクの近く。レトロビルの細い階段を上った２階にあります。窓辺は、アルヴァ・アアルトのテーブル＆椅子が配されたカフェコーナー。

店は神戸・北野エリアの中でも少しのんびりとした雰囲気の漂う通りの一角、レトロなビルの2階にある隠れ家のような雰囲気。窓辺の「oppet」（スウェーデン語でOPEN）の旗が目印です。

「スウェーデンには『スカヴィフィーカ？（お茶しない？）』という言葉があるのをご存知ですか？現地では１日に何度もこの言葉が交わされていて、会社では仲間達と、カフェでは友達と、リビングでは家族と、さらには庭や森で、お茶の時間を過ごすんですよ」と田村さん。

「もともとその言葉は知っていたんですけど、実際にスウェーデンを旅した時に、現地の方がいつもお茶をしているのには驚きました（笑）。でも、特別でなく贅沢でもない何気ない日常のフィーカ（お茶・休憩）の時間を、北欧の人々は大切にしているんだなと感じて、気持ちが温かくなりました」といいます。みんなでお菓子とお茶を共有する時間を大切にすることでコミュニケーションも取れ、友情も深まる!?──そんなシチュエーションを、空気ごとマルカでも表現できたら……という思いが、お店に溢れています。

「シナモンロール」は、日本のシナモンロールとひと味違って、カルダモンが香るスパイシーな味わい。ぐるぐるに巻いたスタイルはスウェーデンで食べたシナモンロールを参考にしたそう。¥250

さて、「そんな北欧のお菓子ってどんなものがありますか？」と伺ったところ、「ひと言で言うと、本当に素朴なんです。フランスのような華やかさはあまりなく、焼き菓子が中心です」とのこと。「フィーカでも、クッキーや菓子パンが多いですね。ケーキと呼べるものになると、ジャムがサンドされたプリンセスケーキやスパイスのキャロットケーキなど……。どちらかというと焼いただけのシンプルなアイテムが中心です。」

マルカで提供しているのは、スウェーデン産のバニラフレーバーを使用したじゃりじゃりとした食感のクッキー「ドロンマル」、スウェーデン定番のスパイスクッキーシナモン／クローブ／ジンジャーがやさしく香る「ペッパーカーコル」、ほろほろとした食感の生地に甘酸っぱいリンゴンベリージャム（コケモモのジャム）がのったクッキー「ハッロングロットル」などのクッキーや、「ブルーベリーとラハカのタルト」など。