近頃、おいしいレストランやブーランジェリーなどが続々とオープンする神戸で注目のエリア、北野。界隈には異人館が立ち並び、西洋文化がさりげなく街に溶け込むトアロード沿いに2004年にオープンしたのが、イタリアはトリノの老舗チョコレートショップ「カファレル」の直営店「カファレル神戸北野本店」です。
イタリア・ピエモンテ州の特産品ヘーゼルナッツで作られたチョコレート「ジャンドゥーヤ」で知られるこちらの店内には、てんとう虫や花、キノコなどキュートな包み紙で人気のチョコレートの数々がズラリと並び、カラフルで華やかな雰囲気に包まれています。
そんなチョコレートと並んで人気なのが、イタリアから取り寄せたこだわりの原料をふんだんに使ったドルチェです。カファレル社のチョコレートは、ケーキやデザート等の原材料としても高評価。オリジナルの製菓用チョコレートは、トリノ市内の名だたるカフェ、バール、パスティッチェリーエでも使用されています。
そこで、「カファレル神戸北野本店でもオリジナルの生菓子を……」と、日本で初めて、カファレルオリジナルの生菓子を開発することになりました。北野本店のオリジナルスイーツは、カファレルのチョコレートを熟知している本社専属のショコラティエーレであるロレンツォ・ルチェッタ氏とグイド・カスターニャ氏、そして北野本店のパスティッチェーレ山本剛史シェフのコラボレーションで共同開発。
「まずは、せっかく自社のすばらしい材料・ジャンドゥーヤがあるのだから、それを生かさない手はないでしょう」と山本シェフ。そのまま食べてもおいしいジャンドゥーヤをさらにおいしいドルチェとして表現した生菓子「ジャンドゥーヤ」は、クリスピーなチョコレート底生地の上にエクストラビターのチョコレートムースとフレッシュなラズベリー、そしてジャンドゥーヤのブリュレが三層に重なったリッチな味わい。「チョコの質がいいので雑味もなく、芳醇な香りも楽しんでいいただけると思います」。
そんな生菓子「ジャンドゥーヤ」をはじめ、「ティラミス」、「ロールケーキ」などカファレル社のチョコレートを使ったお菓子が充実。それらは、すべて神戸で制作しています。店の奥にちらりと見える活気あふれる厨房では、山本シェフが、季節に合わせたドルチェを日々研究しています。
ショーケースには、シンプルながら、インパクトあるデザインのドルチェが常時約20種類。そのほとんどを本店でしか食べられない上、店内にある小さなカフェスペースでは、そんなケーキに、甘酸っぱいジェラートやフルーツソース、果物やアメ細工を盛りつけて豪華に仕上げた美しい皿盛りケーキとして楽しめたり、トリノ名物のチョコレートドリンク「ビチェリン」や「ビターホットチョコレート」のドリンクメニューや、「アフォガード」なども味わえるとあって大好評。イートインでした味わえない、限定のドルチェ「トリノ」も魅力的です。
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