2012年1月、神戸に新しくスイーツを楽しめるショップがオープンしました。その名も「artとsweets Mme KIKI マダムキキのお店」。オーナーの徳本賀世子さんが「現代アートとスイーツに親しめるサロンを」という思いで作りました。店名は、エコール・ド・パリの時代にモンパルナスの女王とうたわれたアリス・プランの愛称KIKIにちなんだもの。「彼女のように自由で多彩な人々が集まる場になれば、という期待を込めて名づけました」と話す徳本さん。彼女のまわりには新進気鋭のアーティストも多く集い、たくさんの刺激を受けながら、こちらのサロンを運営されています。
シンプル&スタイリッシュなインテリアをアートディレクションしているのは、彫刻家の名和晃平さん(SANDWICH)。店内のそこかしこにディスプレイされたアートがさりげなく目に入る贅沢空間は、まるでギャラリーのよう。そして、グラフィカルだけれど温かみあふれる木目調のテーブルやゆったりと腰掛けられるソファは、くつろぎ度も満点なのです。

池尻彩子さん。 神戸・洋菓子店「ダニエル」に8年間勤務。その後、京都・お菓子教室でアシスタント講師を務めた後、お菓子のアトリエ「甘空」を立ち上げる。2010年に高知の洋菓子店「ラ・ターシュ」を、コーディネートするなど、西日本各地でスイーツコーディネーターとして活躍中。 http://www.amasora.com
そんな優雅な店内で楽しめるのが、スイーツコーディネーター池尻彩子さんが提案するスイーツやフードメニュー。「私自身、最初は現代美術というと非日常、難しいイメージがありました。でも、Mme KIKIでお菓子を作るようになって、アートを身近に、そばに感じられるようになりました。アートもスイーツも日常の中に溶け込むことで、より喜びを感じられるものではないか、と思うようになりました。」と池尻さん。池尻さんのお菓子は、主役の素材の持ち味を生かしながら、構成を複雑になりすぎないように表現しているのが特徴です。

スイーツタワー¥2,600(基本は2名様からのオーダー。最後、食べきれなかったお菓子等、お持ち帰りも可)。このボリュームにオーダーするお客様は大満足!季節のフルーツを使ったタルト、マスカルポーネとイチゴのムースやしっとりとした生地が特長のロールケーキ、野菜たっぷりのキッシュなど、盛りだくさんの内容。香り爽やかな野放しハーブティーやコーヒーとぜひ。 ドリンクと一緒に注文するとセット料金(¥100引き)に。
特に圧倒的な人気を誇っているが「スイーツタワー」。サーブされた瞬間、誰もが感嘆の声をあげるこのメニューは、3段のプレートスタンドに、ムースやロールケーキなど数種の生菓子とタルトやフィナンシェなどの焼き菓子、季節替わりのキッシュがふんだんに盛りつけられています。コトコトと丁寧に煮込んだサンフジを使ったりんごの焼きタルト、イチゴの自家製コンフィチュールを混ぜ込んだイチゴとマスカルポーネのムース、マダムキキオリジナルのリキッドコーヒーを使用したティラミス、高知県産文旦とアルゼンチンから届いたドルセ・デ・レーチェ(ミルクジャム)を組み合わせたソレイユなど、どれも、こだわりのある素材を使用。
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