Grand Cafe Horta (グランド カフェ オルタ)
2軒目はホップランド通りにある「Grand Cafe Horta (グランド カフェ オルタ)」。大きなガラスと枠組が特徴のお洒落で美しいカフェ・レストランは、外にはテラス席、中は地下から1階まで吹き抜けという開放感のある造り。このモダンな建物が存在感があるのは、ベルギーで最も著名な建築家の一人、ヴィクトール・オルタの作品を感じられる場所だからかもしれません。ベルギーのアール・ヌーヴォーの巨匠として知られたヴィクトール・オルタでしたが、アール・ヌーヴォーの美術運動は時代とともに廃れ、1895年から1899年にデザインされた彼の代表作品のひとつである「人民の館」も1965年に取り壊されました。オルタ作品の復興プロジェクトのひとつとして、「人民の館」から回収した柱や桁がカフェの建築の一部として使用されています。2000年にオープンしたカフェレストランは美しい曲線を描いたフォルムに包まれ、シンプルかつミニマル。イエローベージュの骨組みにマッチするグレーの壁やソファも、アール・ヌーヴォーを意識したインテリアです。絶えず明るい光が降り注ぎ、ゆったりとリラックスできる空間となっています。
シェフのアラン・フェルメール氏は、ロンドンのヒルトンホテルや、ベルギーのミシュラン星付きレストランであるスコルテスホフのオーナーシェフ、ロジャ・スフェレインズの元で修行を積んだ後、ここHortaの料理長に就任。 メニューはシーズンごとに変わり、スイーツはライチとレモンクリーム、みかんを使ったレモンタルトや、トンカのムースとカルーアクリームを使ったスフレなど、シェフのオリジナリティ溢れたメニューが揃っています。春のおすすめはエディブル・フラワーが美しく飾られたクリスピー・ピーナツバターケーキ。クランチィなクリスプにしっとりとした洋梨、甘さ控えめの70%エクアドルチョコレートのハーモニーは絶品です。サイドには薄くスライスされた生の洋梨がゆず果汁でマリネされ、清涼感のあるスッキリとしたさわやかな味。 グランド カフェ オルタは、世界のオルタファンと特別感のあるカフェ好きな人たちが集まる人気スポットです。