ベルギーでは、12月6日の聖ニコラス祭が終わると、クリスマスの準備が始まります。中でも、クリスマスマーケットは有名な風物詩。アントワープのクリスマスマーケットは、街の中心地グロートマルクトで1989年から始まり、毎年変わらぬテーマ「街を上げてのパーティ」のもと、地元客や観光客を含む85万人もの人々が集まります。
会場には約100の小さなショップが軒を連ね、巨大なツリーにイルミネーションが灯り、クリスマスならではの暖かく和気あいあいとした雰囲気に包まれます。
ベルギーはフランス、ドイツ、オランダに囲まれた小国ということもあり、地元特産の食べ物や飲み物はもちろん、近隣国で好まれている食べ物や飲み物の屋台も出ます。
それ以外にも、まだ店を持たない若手のデザイナーの雑貨や、特別に用意したクリスマスオーナメントやおもちゃなど、クリスマスマーケットではバラエティに富んだグッズが売られています。
大小の瓶に詰まった黄色いクリームは「アドヴォカート」と呼ばれる濃厚なリキュール。ベルギーのフランダース地方やオランダでは、クリスマスの人気商品です。
卵黄、ブランデー、砂糖にヴァニラを加えた、カスタードクリーム状の液体で、クリスマスの食前酒や食後酒としていただいたり、アイスクリームの上にホイップクリームをのせてから、その上にアドヴォカートをかけ、デザートとしていただいたりします。アドヴォカートが出回る時期になると、皆クリスマスを意識し始めます。