そんなストロープワッフルは、オランダでは現在でもスーパーやパン屋さんで袋入りが販売されていたり、マルシェやお祭りなどで屋台で販売されていたりするそうで、マルコさんはその味を日本で再現しています。焼きたては、生地のバターやキャラメルの風味が強く、手にすると温かい生地がサクサクッ。その生地の中からトロリと溶け出すキャラメルの濃厚な甘みが後を引きます。
「人間の身体にエネルギーを与えてくれるのが食べ物だから、素材にはこだわらないと……」と話すマルコさんが使用するのは、北海道産小麦粉、よつ葉バターなど厳選の国産材料。さらには、手間ひまを惜しまず丁寧に1枚ずつ手焼きにこだわって焼き上げています。
オランダではシナモンフレーバーのみですが、香ばしいチョコ生地や、爽やかな風味のオレンジ、柚子、和風の宇治抹茶、こっくりとしたクリなど、マルコさんとマダム佳子さんが考案した生地アレンジのバリエーションもオリジナリティがあっておいしい。春には桜、甘酸っぱいイチゴなど季節限定フレーバーも登場しました。サンドするキャラメルは同じものですが、生地の味や香り、食感の違いで表情豊かになるのです。
店先で焼きたてをそのまま頬張るのもおいしいのですが、自宅で食べる時の楽しみ方をマルコさんに伺ってみました。「ぜひおすすめしたいのが軽くあたためてから食べる方法です。」コーヒーや紅茶、ココアなど、熱い飲み物を入れたコップの上にフタをするようにのせて、待つこと数分。中のキャラメルがとろりとほどよくとけて、生地のフレーバーも漂います。また、「トースターの余熱で1、2分軽く温めるだけでも、焼きたてのストロープワッフルのおいしさを再現できますよ」とマルコさん。これで表面が少しカリッとさらにおいしくなり、中のキャラメルもとろりと溶け、焼きたての味が復活します。