ローランさんもジョナタンさんもイタリア人ではなくパリジャンですが、2人とも大のイタリア好き。とくにローランさんは、イタリアンレストランを経営していたこともあってイタリアには何度も足を運び、優れた食材に触れてきました。「ティラミスはパティスリーではなくデザートです。そして、誰でも自由なイマジネーションでレシピを創り上げることができる、家庭的なデザートなのです。当店ではレシピを私たち2人で作り上げています」と語る2人。イタリアンレストランの経営経験がありイタリアンを熟知しているローランさんだからこそのオリジナリティとプロ意識で、常に約7種のティラミスを用意しています。 そして、パリの著名なセレクトショップ「コレット」がそのクオリティの高さとオリジナリティを聞き付け、「コレット」のレストランスペースで「ウィー・アー・ティラミス」のティラミスを扱うことが決定し、11月頭からその時々のスペシャリテを出荷しています。
レシピはビスキュイ・ア・ラ・キュイエールにマスカルポーネクリームを重ねるという伝統的なティラミスのレシピをベースとし、よりたっぷりと濃厚なクリームと厳選した素材によるさまざまなフレーバーが特徴です。 まず、前述の「コレット」でも大好評なのが『サフラン風味』。ナチュラルな絞り立てのオレンジの果汁にグラン・マルニエを混ぜて作ったシロップを浸したビスキュイに、モロッコから取り寄せたサフランを浸してマスカロポーネに混ぜたクリームを重ねています。ローランさんがたまたまイランでサフラン風味のアイスクリームを味わうきっかけがあり、そのエキゾチックな魅力をこのティラミスにも落とし込みたいと考えて作ったレシピでした。
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