ジャン=シャルル・ロシュー(Jean Charles Rochoux)
「ジャン=シャルル・ロシュー」さんは、常にスタンドに立って丁寧にお客さま一人一人に対応しているのが印象的でした。人間的な真摯さを感じるショコラティエの1人です。今年はお母様とスタンドに立っていました。サロンのときだけに作るフォンダン・ショコラが非常に美味しかったです。中にキャラメルソースまたはプラリネソースが入った2種、焼きたてをその場で味わえました。アンリ・ルルー(Henri Le Roux)
「アンリ・ルルー」の先代ショコラティエ・キャラメリエ、アンリ・ルルーさんのエスプリを継ぎ10年来この店で働くショコラティエのジュリアン・グジアンさん。今年は2種の新作を出展しました。 1つは『ラ・トラビアータ』。シシリア産のマンダリンオレンジコンフィが入ったマジパンに、ローズとベルガモット風味のガナッシュをのせたもの。もう1つは『イゾルデ』。ジンジャー入りのマスパンに、インドの胡椒の香りをつけたガナッシュです。いずれも今年生誕200年を迎えた巨匠ヴェルディとワグナーにオマージュを捧げたもの。クラシック音楽を愛するアンリ・ルルー フランス代表、石井真己登さんならではのアイディアとジュリアンさんのクリエーションがマッチした、高感度なボンボンでしょう。
向山製作所
電気産業機器製作を母体とする福島県の「向山製作所」。2008年にフード事業部を立ち上げて、フレッシュなバター、生クリーム、牛乳で生キャラメルを開発販売するユニークな会社です。福島という風評被害に負けず、世界を切り開いていこうとする社長、織田金也さんの熱い思いがキャラメルに詰まっています。冷蔵庫でも1週間もたないという生キャラメル。そこですべてのキャラメルをパリで製作しました。従業員も連れ、現地のアルバイトとともに生キャラメルを12種製作したそうです。日本での味に限りなく近づけるために、ありとあらゆる乳製品をテイスティングして選び、日本と同じ製法で作ったそう。サクラや胡麻、えごま、ジンジャーも美味しいですが、ビックリしたのはバジル風味のキャラメル。まるでチーズのような味わい。ワインにも合いそうな洗練された出来具合で、フランス人も驚いていました。