店内は、入り口付近のモダンな雰囲気のカウンター、中央のカラフルな壁の細長い空間、奥の自然光が差し込む厨房につながるスペースの、3つの空間に分かれています。背もたれが曲線になったユニークな形の椅子や、焼き菓子を提供するワゴン、机は、現代絵画のアーティストであるブロさんのお父さんの友人、ギヨーム・ピショー(Guillaume PIECHAUD)さんが手がけたもの。 床には竹を使用していて、ティーポットの形をした照明が、モダンで温かみのある空間に可愛らしさをプラスしています。
パティスリーは、年間を通じて作るレモンタルト、チョコレートタルト、チーズケーキなどの3種類のクラシックなタイプと、毎月変わる創作ケーキ、合わせて約8種類が作られています。 「ケーキは砂糖や脂肪分を控えて、素材とその風味を引き出した」とブロさん。創作ケーキの「モカ風タルト・カフェ」には、ピエール・エルメさんや食のプロ達が信頼を寄せる、コーヒー豆の輸入から焙煎まで手がける「ラルブル・ア・カフェ」のコーヒーを使用。野生的でスパイシーな香りがするインド産ケント種のコーヒー豆で作ったエスプレッソを、ヘーゼルナッツのビスキュイに浸しています。 タルト部分にはバターを控えめにしたバニラ風味のシュクレ生地、その上にビスキュイを重ね、さらに半球状のコーヒー風味のムースを乗せ、そのムースの中にはサトウキビを原料とした糖蜜のジュレが忍ばせてあります。ジュレの独特な酸味と、空気感のあるムースのミルキーな味わいと、エスプレッソの風味が、「モカ」のイメージを再現しています。 レモンタルトには柚子を使用、パリブレストには玄米茶を焙煎したものをフィヤンティーヌに加えたり、タルトタタンには林檎を醤油でキャラメリゼしたりと、日本産の素材をアクセントとして使うことも。ウイスキーにも使われているスコットランドの炭酸ミネラルウォーターという珍しいものもメニューにあり、確かな品質の素材を使い、新しいものを提供するというブロさんの想いが感じられます。 「新しい方向性を作っていきたい」というこのお店から、どんなお菓子が登場するのか楽しみです。
店鋪情報
住所: 24 rue des Moines – 75017 Paris
営業時間: 9:00〜19:00(火〜日)
Web: http://www.acidemacaron.com/