2. ローラン・ジェルボー
最近では日本でも知名度が徐々に上がってきているという「ローラン・ジェルボー」。ブリュッセル中央駅近くにショップとイートインスペースを構えています。彼のお店はここの1店舗のみ。店内は広く、カウンターの後ろにあるアトリエがガラス越しに見える作りになっています。ジェルボー氏も毎日ここでチョコレート作りを行っています。ジェルボー氏のスペシャリテはドライフルーツ、ナッツ、スパイスを使ったチョコレート。チリ、ブラックペッパー、クミンなどのスパイスや、イラン産のクランベリー、リトアニア産のクインズと呼ばれる梨のようなフルーツ、日本のユズやスダチまで、世界から取り寄せたこだわりの食材を使用。チョコレートにはイタリアのドモリ社のマダガスカル、ペルー、エクアドル産のチョコレートを使っています。これらはカカオ含有量が高くてもビターになりすぎず、自然な甘さのガナッシュができるそうです。
特徴として、ドライフルーツ自体の甘さやチョコレートの味を際立たせるスパイスの存在を尊重し、砂糖の使用を極限まで抑えています。保存料を一切使わず、またどんなに忙しい時期でもストックを持たず冷凍保存はしません。そのため賞味期限は長くありませんが、彼のチョコレートを買い求める人たちは、このナチュラルな味に惚れ込んでリピートすることが多いそうです。
現在43歳のジェルボー氏。大学では初めの2年間で法律、その後は中世の歴史を勉強したそうですが、13歳の頃からシェフになりたいという夢があり、夜間学校でチョコレートの授業を受けて基礎を学びました。20代後半にはインド、ネパール、パキスタン、中国を旅行し、しばらく上海に住んでいたそうです。 当時中国人はあまりスイーツを好まなかったそうですが、ベルコラーダからチョコレートを買って中国で実験的にチョコレート作りを開始。その後ベルギーに戻ってからは、2001年に本格的にチョコレート作りを始め、2009年にショップのオープンに至りました。 新しい取り組みにも意欲的です。今後のチャレンジの一つとして、料理にチョコレートを使っていきたいとのこと。例えばベルギーチコリに味噌、しいたけ、バルサミコ酢とチョコレートを煮詰めたソースを合わせるなど、ビストロのような雰囲気で、チョコレートを取り入れた料理を出せるようになったら面白いのでは、とアイディアを温めています。またカカオ豆から自分でチョコレートを作る「Bean to Bar」も数年前から考えているそうで、少量の分量でどのように味がコントロールできるのかを現在実験しているのだとか。 そしてブリュッセルの今年のサロン・デュ・ショコラにも昨年に続き出展予定。今後は日本、韓国、台湾など北アジア、またアラブ首長国連邦など中東にも目を向けてると言います。
店舗情報
住所: 2D Rue Ravenstein, 1000 Brussels
営業時間: 10:30〜19:30 (月〜日)
電話番号: +32 2 511 1602
http://www.chocolatsgerbaud.be
催事・来日情報
西宮阪急: 2015年1月28日〜2月14日
<問い合わせ>
阪急うめだ本店: 06-6361-1381(代表)
西宮阪急: 0798-62-1381(代表)