マダムである奥野由香さんは、もともとは日本でダイヤモンド鑑定士として活躍していました。買い付け担当の駐在員としてアントワープに派遣され、後に独立。アントワープとイスラエルを行き来する生活の中、「クイントン マセイス」には常連客として来ていたそうです。そしてもともとこのカフェで働いていたご主人のスフェン氏と出会い、2000年から経営を任され2人でカフェを引き継いでいます。 ベルギーのカフェは手頃な価格でビールやメニューを提供をしているわりに仕入れ値が高く、また単価の値上げをすると常連客が離れてしまうので経営が難しいとされています。始めるのは簡単だけれども続けるのは大変なため、オーナーの入れ替わりも激しいそうです。長く続いている伝統あるカフェを成功させたいというプレッシャーのもと、メニューにも一工夫加え、現在は由香さん一人でキッチンを担っています。 地元の人々に愛されて続け、450年以上も代々と受け継がれてきた「クイントン マセイス」。アントワープ最古のカフェは、遠く日本から移住した一人の日本人マダムがしっかりと支えているのです。
店舗情報
住所: Moriaanstraat 17, 2000 Antwerp
営業時間: 12:00〜22:00(火〜日)、月休
電話番号: +32 (0)3 225 170
Webサイト: http://ameblo.jp/madamequinten/ (奥野由香さんのブログ)
プロフィール
東京のPR代理店で5年勤務後、2011年5月にオランダ・アムステルダム郊外に渡欧。オランダ文化、語学を学びながら主に食関係のライター、フリーランスPRに従事。