「子どもは苦手。自分の子どもだけはきっとかわいがれるかもしれないけど、他人の子には興味ない」。
そう思い続けてきた30代の私が、半年前に第一子を出産しました。正直、母性本能なんて自分には無縁だと思っていたんです。
でも、産んでみたら――かわいい、愛おしい、幸せ。想像以上の“母になった喜び”に包まれ、自分でも驚くほど舞い上がってしまいました。
この“産後ハイ”の状態は、私にとっては天にも昇るような幸福感でしたが、気づけば大切な友達との距離ができてしまったのです。
気遣ってくれた友達への“無自覚な態度”
実はこの友達、私が妊娠を報告してから何かと連絡をくれたり、相談に乗ってくれたりと、本当に優しく気にかけてくれていました。
出産後も「赤ちゃんの写真送ってよ」「かわいいね」と声をかけてくれたり、私の体調を気遣ってくれたりしていたんです。
ところが、私はというと――妊娠中も「彼女の子どもの話を聴こう」と思ったことはほとんどなく、出産した後は産後ハイで自分の赤ちゃん自慢に終始してしまいました。
LINEのやり取りでも、相手が子どもの写真や話題を振ってくれていても、ほとんどスルー。返事をするときは、こちらから子どもの写真ばかり送りつけていたのです。
「なぜ連絡が来ないの?」気づかされた“産後ハイ”の代償
「最近、あれだけ連絡をくれていた友達から何も来ないな……」と不思議に思い、過去のLINEを振り返ったとき、そこには自分の子の話題ばかり繰り返す私のメッセージの数々。
対する友達の子どもの話は、私がほぼスルーしている事実に気づき、愕然としました。
もともと相手も私が子ども嫌いだったのを知っていたからか、以前は自分の子どもの話をほとんどしてこなかった。
でも、私の子が生まれたと知って、「私の子にも興味を持ってくれるかも?」と期待してくれたのかもしれません。
なのに私は産後ハイに飲み込まれて、自分の子だけを話題にし、彼女の話には耳を貸さなかった――。
どう取り戻す? 大切な友達との距離
いま思えば、「悪気はなかった」という言葉では済まされない態度でした。
彼女は私の人生の変化を心から祝福してくれていたのに、私は彼女の気持ちをまるで顧みなかった。そりゃ距離を置かれても仕方ありません。
でも、このままで終わらせたくない。大切な友達だからこそ、自分の非を認めて謝り、もう一度関係を修復したい――
そんな思いが強くなっています。
産後ハイが落ち着いた今だからこそ、LINEで謝罪するだけでなく、できれば直接会ってきちんと気持ちを伝えたいと思っています。
産後ハイは終わりじゃない、友達とのこれからが大切
産後ハイは一時的なものかもしれませんが、その間に取った行動が人間関係に大きな影響を与えてしまうことがあります。
「子どもが生まれたばかりだから仕方ない」と開き直るのではなく、相手の気持ちを想像することが大切。
私のように、気づいたときにはすでに関係が冷え込んでしまった……
なんてことにならないよう、今まさに産後ハイを感じている方にも気をつけてほしいと思います。
もし同じような状況にある方がいたら、少し深呼吸して相手の立場を考えてみてください。
大切な人との関係を取り戻すためには、ほんの少しの気遣いと、タイミングを逃さない“ごめんね”の一言が必要なはずです。
私も勇気を出して、一歩前に進んでみようと思います。