「今度彼と婚約することになったんだ!」
友人の美咲(仮名)からの嬉しい報告に、私は心から祝福の言葉を贈りました。
彼女と彼氏の亮介(仮名)は付き合って3年、仲の良さは誰もが認めるカップルでした。
これから始まる新たな人生に、彼女はキラキラとした笑顔を見せていました。
しかし、その幸せな報告会から数週間後、まさか私が二人の“修羅場”に巻き込まれることになるとは夢にも思わなかったのです。
不穏な相談:「彼が浮気してるかも…」
ある晩、美咲からの緊迫した電話がありました。
声が震えています。「彼が浮気しているかもしれないの…」
突然の告白に驚きながらも、彼女の話を聞きました。
どうやら、亮介の様子が最近おかしいとのこと。
デートをドタキャンしたり、深夜にスマホを隠れるように触ったり。
「勘違いだといいけど…証拠がないと安心できない」と彼女は涙声で訴えました。
私に託された“隣室での待機”
「一緒に真実を確かめてほしい」と美咲に頼まれ、私は亮介の家に行くことになりました。
美咲が亮介と対峙する間、私は隣室で待機し、何かあったらすぐに駆けつける役目です。
不穏な空気を感じつつ、修羅場に備えることになりました。
決定的瞬間:暴かれる裏切り
美咲がリビングで亮介に「最近、何を隠してるの?」と静かに問い詰めます。
亮介は最初はとぼけていましたが、美咲がスマホに残された怪しいメッセージのスクショを突きつけると、一瞬で顔色が変わりました。
「…浮気なんかしてない!」と強がる亮介の言葉を遮るように、隣室の私に合図が来ました。
私は深呼吸をし、静かに扉を開けました。
「その証拠、ここにあるよ」
隣室から現れた“もう一人の証人”
私の後ろには、探偵事務所から依頼した調査員が控えていました。
探偵は、亮介が密会していた浮気現場の写真と、相手女性とのLINEのやり取りを次々とテーブルに並べました。
「これでもまだ、シラを切るつもり?」
美咲の声は冷え切っていました。
亮介は唖然とし、その場に崩れ落ちました。
浮気相手との密会が暴かれ、言い訳の余地はもう残されていません。
最後に笑ったのは――
修羅場が終わり、美咲は亮介に婚約破棄と慰謝料請求を告げました。
涙一つ見せず、「後悔するのはあなたよ」と毅然とした態度でその場を去りました。
その後、私と美咲はカフェで落ち着きを取り戻しました。
「隣室に待機してくれて、ありがとう」と笑う美咲。
その笑顔に、私はホッと胸をなでおろしました。
結局、最後に笑ったのは――真実を手にした美咲と、隣室で待機し支え続けた私たちでした。
裏切りを乗り越え、彼女は新しい一歩を踏み出していったのです。