「あの占い師は当たるよ」「今年は運気が良いはずなのに、悪いことばかり起きるんだけど……」
占いの話をするとよく出てくるのが「当たるのか?」という話題。当たるに越したことはありませんが、筆者は「当たらなくてもいい」「当たりやすい人、当たりにくい人がいる」と考えています。その理由を解説します。
そもそも占いは当たるのか?問題
占星術研究家の鏡リュウジさんは、著書『占いはなぜ当たるのか?』,説話社,P.11-12の中で、このように述べています。
ありがたいことに、雑誌に書く占いでも「すごくよく当たる」なんていってもらえることがあるけれども、それが、本当に客観的な意味で「当たる」のか、あるいは、何かのこじつけにすぎないのか、僕のなかでもよくわからないところがあるのだ。
日本の占星術の第一人者である松村潔さんは、著書『完全マスター西洋占星術』,説話社,P.1の中で、このように述べています。
今日では星によって人は運命づけられていると考える人はほとんどいません。特に占星術に詳しい人は、このような発想をしないものです。が、それでも星の影響というものは確実に、無視することのできない強力な影響力を持っています。
まとめると「当たることは確かに多いが、なぜ当たるのかは説明できない」といったところでしょうか。
占いの歴史は長く、愛好家もたくさんいますが、第一人者や人気の著述家ですら「当たる理由」を明確には説明できないようです。
占いが当たらない人の2つの特徴
そもそも「当たる理由」を明確には説明できない占いですが、その中でも当たる人、当たらない人がいるように思います。
占い師の活動をする中で感じる「当たらない理由」は次の通りです。
- オーダーメイドの占いを受けていないため
- 行動が足りない、もしくは行動量が多いため
それぞれ解説します。
オーダーメイドの占いを受けていないため
書籍やWebで見られる「おひつじ座の今年の運勢」といった占いは、かなり大雑把です。おひつじ座の多くの人に共通するような内容を書いており、オーダーメイドではありません。
同じ星座の生まれでも、それぞれ性格は違いますよね。本来は個人の膨大な項目を総合的に読まなければ読み解けないので、ざっくりした占いだけでは「当たる・当たらない」を判断しにくいです。
一度、オーダーメイドの占いを受けてみてもいいかもしれません。
行動が足りない、もしくは行動量が多いため
いくら運気が良くても、行動が足りないと何も起こりません。宝くじを買わなければ宝くじは当たりませんし、英語の勉強をしなければ英語力は上がらないのと同じです。そもそもの行動量が少ないと、運気の良さは発揮されにくいのです。
逆に運気が悪くても、対策を練ったり、行動量を増やしたり、前年までに努力を貯めておいたりすれば、困難を避けられる可能性があります。
結局は普段からの行動が大事です。
他にも、占い師との相性が悪い場合や、いいことばかりを信じてしまう場合、他人をコントロールしようと思っている場合も「当たらないな」と感じるでしょう。
占いにおいて大事なこと
占いを絶対的なものだと思わずに、「良いことは当てにいく、悪いことは避けにいく」という心がけが大切だと思っています。運気が良いときもやることをやり、悪いときもやることをやる。でもモチベーションを上げたい場面や、選択のヒントがほしい時には占いを活用する。「占いが当たらないな」と感じる方は、当てに行く意識で過ごしてみましょう。
<この記事の執筆者>
伊藤七(いとうなな) ライター・占い師。自分の心を整えるセルフケアの一環として、2020年より占いの勉強を開始。
主な占術は西洋占星術とタロット。占いや家庭菜園、創作活動を通して、小さくて豊かな暮らしを耕し中。
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