食品や電気代、ガソリン代など、値上げラッシュが続いており、今後も先行きが不透明な状況ですね。家計が厳しい!と毎日感じているかもしれません。そんな中、ポイントをしぼって見直してみるのはいかがでしょうか。今回は、ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん直伝の家計見直し術をご紹介します。
■固定費を見直そう!
飯村さんは、この値上げラッシュを受けて、「このまま何も対策をしなければ、家計の支出は膨らむばかりで将来のための貯蓄もままなりません。家計の見直しをして無駄な支出をカットしたり、日頃から賢い方法で節約したりすることが重要です」と話します。
家計の見直しは、まずは固定費の見直しから始めるといいそうです。
「家計の節約の基本は、固定費の見直しです。固定費とは、毎年もしくは毎月支払っている支出のこと。例えば、住居費や水道光熱費、通信費、保険料など。まず毎月の固定費を洗い出して、費用対効果を一つ一つ確認すること大切です。毎月定額で払うサブスクリプションなど、使っていないのに、毎月無駄な費用を払っていたというケースも多いので、気をつけましょう」
■見直しがいのあるスマホ代節約術
スマホ代は、固定費の中でも高い割合のことが多いため、見直しがいがあるそうです。そこで飯村さんがお勧めする3つの節約ポイントを見ていきましょう!
- 通信料の節約は格安スマホや低料金プランへ乗り換える
大手キャリアから、格安スマホや格安SIMへ乗り換えると、通信料が下げられる可能性が! 利用するデータ通信量が3GB~20GBくらいであれば、通信料が1,000円~3,000円台で済むこともある(機種代は別途支払い)ので、それほど使わない人は乗り換えるのがおすすめです。大手キャリアが近年リリースした低料金プランもおすすめ。NTTドコモは「ahamo」、SoftBankは「LINEMO」、auは「povo」です。
- スマホ本体代の節約
どんどん高額になってきているスマホ本体代。新しい機種が出るたびに買い換えていた人は、今使っている端末をできるだけ長く使う、中古端末を選ぶ、などをすれば大幅な節約になりますよ。
- スマホ補償・保険料の節約
大手キャリアのサービスには、スマホが故障や画面割れ、水濡れなどが起きたときの修理代の一部を補償するサービスが用意されており、加入している方も多いのではないでしょうか。飯村さんいわく、「必ずしも契約しているキャリアの補償に加入する必要はありません。機種によっては補償料(保証料)が月額1,000円以上の高額となる場合があります。また格安SIMに乗り換えた場合、本体が補償からはずれてしまっていることもあるので、まずは加入状況を確認しましょう」とのこと!
- 格安のスマホ保険を利用する
そこでおすすめされていたのが、「スマホケ」のような外部のスマホの保険を利用すること。、毎月の固定費の節約に有効です。「スマホケ」とは、月々100円から入れるスマホの保険です。ベースプランの「故障」の補償だけで良いという方なら、保険料は月々100円。「故障」の補償に各100円のオプションで「破損」「水濡れ」「盗難」を自由に追加してカスタマイズすることができるそう。すべて追加しても月々400円で、年間通算最大10万円まで補償されます(オプションは免責金額あり/「紛失」は対象外)。ぜひスマホケのようなスマホ保険を検討してみましょう。
■目からウロコ! 食費の節約術
固定費の見直し以外でも、節約できるポイントはあります。その一つが食費。とっておきの食費節約術を飯村さんに伝授してもらいましょう。
- 一週間の予算を作って食費専用財布を用意!電子マネーでもOK
「食費は、1週間分の予算を設定し、食費専用財布を用意したり、電子マネーに限定したりしてわかりやすくしておくことをおすすめします。電子マネーは記録が自動的に残るので、いくら使ったか簡単に確認できます」
- スーパーは正面からではなく逆側から入ると浪費を防げる!?
「スーパーマーケットでつい余計なものを買ってしまうという方は、いつもと逆側から入ってみてください。スーパーは、正面の入口から買いまわる中で、いろいろなものが気になり思わず手に取ってしまうように工夫を凝らした陳列がなされていることが多いのです。逆側から買いまわってみると、不思議と自然に買いたいものだけを買うことができる場合があります」
- ポイ活もおすすめ! 社会貢献もできちゃう!?
「キャッシュレス決済やネットショッピングなどの際にもらえるポイントを利用して買い物をするのもおすすめです。ポイント分だけ実質、割引になります」
中には、社会貢献することでポイント還元を受けられるサービスもあるのだそう。例えばドラッグストアで買えるような洗剤やシャンプー等の対象商品を購入することで、ポイントがもらえるサービス「リアコネ」は、社会貢献とポイ活が両方できる画期的な方法。レシートの写真を送付するだけで、Amazonギフト券やPayPayポイントに交換できるポイントがもらえるのです。
「洗剤などの大量廃棄の削減に貢献するというのは、消費者として持っておきたい姿勢ですね」と飯村さん。確かにただ節約するだけでなく、社会貢献もできれば気持ちも良いですよね。
ファイナンシャルプランナー直伝の家計見直し術と食費節約術をご紹介してきました。どれも活用できそうなものばかり! ぜひ見直しや節約にトライしてみてはいかがでしょうか。
【プロフィール】
飯村 久美さん
ファイナンシャルプランナー歴20年。わかりやすく、親しみやすく、セミナーやメディア等で、マネー情報を発信している。対面やオンラインでの家計相談は1100世帯を超え、お客様に寄り添ったアドバイスを行っている。 NHK「あさイチ」「日曜討論」や日本テレビ「ヒルナンデス」「有吉ゼミ」「メレンゲの気持ち」などテレビ・ラジオ出演も多数。著書に「子どもを持ったら知っておきたいお金の話」(KADOKAWA 中継出版)、「お金の先生!できるだけ簡単にお金を増やす方法を教えてください。」(アスコム)などがある。
参考
「スマホケ」
「リアコネ」