感染症への不安や家族が常に家にいる生活・・・
ママの中でもコロナ禍以前と比べてライフスタイルが変わったという人も多いのでは?
株式会社ツムラが20代〜50代の女性10,000人を対象に行った調査によると、女性の約8割が疲れや生理痛、イライラ感、不安感、言葉にしにくい不調などがあるのに、我慢していつも通り家事や仕事を行っている、「隠れ我慢」をしていることがわかったそう。
また、「隠れ我慢」をしてしまっている20代〜50代の女性1,000人を対象とした調査では、我慢を続けたことで6割が体調を悪化させているのに、医師への診察どころか親しい友人にも伝えない、というのが実態のようです。
女性の約8割が「不調を我慢して」家事や仕事を行っている
20代〜50代の女性10,000人 に「心身の不調を我慢していつも通り家事や仕事をすることがあるか」を聞いたところ、女性の3人に1人は「頻繁にある」(34.3%)と答え、「時々ある」(44.9%)を合わせると、女性の約8割(79.2%)が「不調を我慢して」家事や仕事を行っていることが分かりました。年代別で見ると、20代(82.3%)・30代(83.7%)の若い世代の方がより我慢をしているようです。
心理カウンセラーの下園壮太先生によると、
「加齢に伴い不調は生じやすくなりますが、対処方法が増え自主裁量できる事柄も増え、疲労にもうまく対応できるようになります。一方、若いうちは「自分がやらないと!」と頑張り過ぎるため、日常的な不調をより感じやすい傾向があるようです」との分析。
日本女性に最も多い「隠れ我慢」は、“気遣いさん”タイプ
日本女性がどのような「隠れ我慢」をしているのかについて、心理カウンセラーの下園壮太先生の監修のもと5つの 「隠れ我慢」タイプに分類*したところ、日本女性に最も多い「隠れ我慢」タイプは、周囲への配慮が大きく自分の欲求や感情を否定しがちな“気遣いさんタイプ”(4.59)、次いで、感覚や感情に敏感で外からの刺激に傷つきやすい“敏感さんタイプ”(4.37)。*10,000人の女性に20の質問を行い、「あてはまる」「どちらともいえない」「あてはまらない」の3段階で回答してもらい、回答結果を加重平均※の積み上げで算出。
※加重平均…「あてはまる」2点、「どちらともいえない」1点、「あてはまらない」0点で平均を算出
隠れ我慢タイプ分類
あなたの「隠れ我慢」タイプも診断できます。:隠れ我慢チェッカー
「隠れ我慢」する女性には身体の不調も
「隠れ我慢」をしてしまっている20代〜50代の女性1,000人を対象に、普段感じている不調を聞くと、1位が「疲れ・だるさ」(66.0%)、2位が「冷え」(48.6%)、3位が「イライラ感」(46.4%)の順に。年代別に見ると、20代は「肌荒れ・しみ」(59.6%)や「生理痛」(56.8%)、30代は「PMS」(53.6%)、50代は「腰痛」(43.2%)や「更年期障害」(37.2%)が高く、ライフステージに伴って不調も変容していることがうかがえます。
「隠れ我慢」を周囲に相談する人は少ない
ツムラの調査によると、「隠れ我慢」を周囲に相談するという女性は47.1%と半数以下。
相談相手は友人か母親で、「かかりつけ医」への相談をする人は6.6%しかいないようです。
「隠れ我慢」を親しい女性に「伝える」人は34.4%、親しい女性の不調の対処法を「知っている」人は31.6%。 親しい女友達の間柄でも、 「隠れ我慢」は言わざる・聞かざるが暗黙の了解になってしまっているようです。
「隠れ我慢」からくる心身不安から脱却するには?
「隠れ我慢」やそこからくる心身の不安を改善するためにはどうしたらいいのでしょうか?
精神科医の芦澤裕子先生によると、
「心身の安定を保つには、“信頼する人に話を聞いてもらう”のがダントツでおすすめです。孤独感はストレスを助長してしまいます。
あまり話せる人がいないという人は、趣味に没頭する、寝る、大声を出すなどもストレス発散になります。しかし、生活リズムを一定に保ち、健康的な生活を送ることに勝るものはないと心得てください。」
起床時刻を一定に
人間の1つ1つの細胞に体内時計があるといわれており、24時間周期にセットすることで体内時計が正常に働き、全身が協調性を保つことができます。
軽い運動を習慣に
午前中に屋外で15分以上、散歩程度の強度の運動をし、日光を浴びるようにしましょう。
ハードすぎず、ほんのり汗をかく程度の強度・時間の運動を。
就寝時に深部体温がちょうど下がるタイミングでぬるめの半身浴を
身体の内部の温度(深部体温)が下がる時に副交感神経が優位になり、入眠しやすくなります。眠るタイミングで深部体温の低下を下げるためには、寒い季節は眠る30分前くらい、暖かい季節は1時間前までに、湯舟で38度~40度のぬるめの半身浴で、20分ほど入浴を。
ブルーライトは寝る1時間前から見ない
眠る1時間前からはパソコンやスマートフォンの液晶画面は見ないように。
積極的に摂るべき栄養素
ぜひ摂りたい栄養素としては、神経伝達物質を作るタンパク質(肉や魚)、ホルモンのはたらきに必要なビタミンB6(カツオ、マグロ、サケ、牛レバー、豚レバー)、脳神経の正常な働きを助けてくれるビタミンB12(しじみ、あさり)、神経伝達物質の原料 トリプトファン(豚肉、牛肉、豆腐、納豆)、ドーパミンを作るのに必須といわれる鉄(レバー、ほうれんそう)、ストレスを和らげ、興奮した神経を落ち着かせるGABA(玄米)、体の末端部分の血行量を増やして深部体温を冷やすグリシン(肉、魚、グリシン)。
上記の栄養素すべてを含んでいる食品に、ユーグレナがあります。セロトニンの分泌を促進し、睡眠の質を向上させてくれることが期待できる近年注目の食品で、59種類もの栄養素を含み、健康的な生活のサポートにおすすめです。一般販売されているドリンクや粉末加工品、サプリメントなどで摂取できます。
市販されているユーグレナ食品の例
食事の摂り方の注意点
夜は脂っぽいものをなるべく摂らない、ないしは控えるように。胃もたれが精神的なストレスにつながります。また、食べすぎでの胃もたれも同様です。
食事、特に夕食は腹八分目を心掛け、理想は就寝の3時間前、難しい場合は、2時間前には食べ終えるように。
お酒はNG
お酒は睡眠の質を下げ、睡眠が浅くなってしまいます。また、利尿作用で就寝中に目が醒めてしまうというデメリットも。心身バランスのためには控えるようにしましょう。
・心身の不安を感じたら、見過ごさずに医師に相談する
コロナ禍の見えざるストレスもあいまって、知らないうちに心身が不安定になることもあります。ちょっとでも心や身体の揺らぎを感じたら、気軽に医師に相談するようにしましょう。
お話を伺ったのは…
心理カウンセラー
下園壮太(しもぞの・そうた)先生
心理カウンセラー。MR(メンタルレスキュー)協会理事長、同シニアインストラクター。
1959年、鹿児島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。陸上自衛隊初の心理教官として、衛生隊員やレンジャー隊員などに、メンタルケア、惨事ストレスコントロールの指導、教育を行う。2015年に退官し、現在は講演や研修、著作活動を通して独自のカウンセリング技術の普及に努める。近著に『寛容力のコツ』(三笠書房)、『自衛隊メンタル教官が教える 人間関係の疲れをとる技術』(朝日新書)。
精神科医 芦澤裕子(あしざわ・ゆうこ)先生
精神科医・市川メンタルクリニック 院長
日本睡眠学会認定医、精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、指導医。心療内科、精神科のクリニックにて精神障害、睡眠障害などの治療にあたる。「心やすらぐ、ぐっすり眠れる夢の絶景カレンダー」「GOOD SLEEP BOOK 365日ぐっすり快適な 眠りのむかえ方」(翔泳社)監修。
市川メンタルクリニック 千葉県市川市市川1-4-10 市川ビル11F
https://www.ichikawa-mental.jp/
参考:ツムラ 全国20代〜50代女性10,000人に聞く「隠れ我慢に関する実態調査」
精神科医の芦澤裕子先生によると、
「心身の安定を保つには、“信頼する人に話を聞いてもらう”のがダントツでおすすめです。孤独感はストレスを助長してしまいます。
あまり話せる人がいないという人は、趣味に没頭する、寝る、大声を出すなどもストレス発散になります。しかし、生活リズムを一定に保ち、健康的な生活を送ることに勝るものはないと心得てください。」
起床時刻を一定に
人間の1つ1つの細胞に体内時計があるといわれており、24時間周期にセットすることで体内時計が正常に働き、全身が協調性を保つことができます。軽い運動を習慣に
午前中に屋外で15分以上、散歩程度の強度の運動をし、日光を浴びるようにしましょう。ハードすぎず、ほんのり汗をかく程度の強度・時間の運動を。
就寝時に深部体温がちょうど下がるタイミングでぬるめの半身浴を
身体の内部の温度(深部体温)が下がる時に副交感神経が優位になり、入眠しやすくなります。眠るタイミングで深部体温の低下を下げるためには、寒い季節は眠る30分前くらい、暖かい季節は1時間前までに、湯舟で38度~40度のぬるめの半身浴で、20分ほど入浴を。ブルーライトは寝る1時間前から見ない
眠る1時間前からはパソコンやスマートフォンの液晶画面は見ないように。積極的に摂るべき栄養素
ぜひ摂りたい栄養素としては、神経伝達物質を作るタンパク質(肉や魚)、ホルモンのはたらきに必要なビタミンB6(カツオ、マグロ、サケ、牛レバー、豚レバー)、脳神経の正常な働きを助けてくれるビタミンB12(しじみ、あさり)、神経伝達物質の原料 トリプトファン(豚肉、牛肉、豆腐、納豆)、ドーパミンを作るのに必須といわれる鉄(レバー、ほうれんそう)、ストレスを和らげ、興奮した神経を落ち着かせるGABA(玄米)、体の末端部分の血行量を増やして深部体温を冷やすグリシン(肉、魚、グリシン)。上記の栄養素すべてを含んでいる食品に、ユーグレナがあります。セロトニンの分泌を促進し、睡眠の質を向上させてくれることが期待できる近年注目の食品で、59種類もの栄養素を含み、健康的な生活のサポートにおすすめです。一般販売されているドリンクや粉末加工品、サプリメントなどで摂取できます。
市販されているユーグレナ食品の例
食事の摂り方の注意点
夜は脂っぽいものをなるべく摂らない、ないしは控えるように。胃もたれが精神的なストレスにつながります。また、食べすぎでの胃もたれも同様です。食事、特に夕食は腹八分目を心掛け、理想は就寝の3時間前、難しい場合は、2時間前には食べ終えるように。
お酒はNG
お酒は睡眠の質を下げ、睡眠が浅くなってしまいます。また、利尿作用で就寝中に目が醒めてしまうというデメリットも。心身バランスのためには控えるようにしましょう。・心身の不安を感じたら、見過ごさずに医師に相談する
コロナ禍の見えざるストレスもあいまって、知らないうちに心身が不安定になることもあります。ちょっとでも心や身体の揺らぎを感じたら、気軽に医師に相談するようにしましょう。
お話を伺ったのは… 心理カウンセラー
下園壮太(しもぞの・そうた)先生
心理カウンセラー。MR(メンタルレスキュー)協会理事長、同シニアインストラクター。
1959年、鹿児島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。陸上自衛隊初の心理教官として、衛生隊員やレンジャー隊員などに、メンタルケア、惨事ストレスコントロールの指導、教育を行う。2015年に退官し、現在は講演や研修、著作活動を通して独自のカウンセリング技術の普及に努める。近著に『寛容力のコツ』(三笠書房)、『自衛隊メンタル教官が教える 人間関係の疲れをとる技術』(朝日新書)。
精神科医 芦澤裕子(あしざわ・ゆうこ)先生
精神科医・市川メンタルクリニック 院長
日本睡眠学会認定医、精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、指導医。心療内科、精神科のクリニックにて精神障害、睡眠障害などの治療にあたる。「心やすらぐ、ぐっすり眠れる夢の絶景カレンダー」「GOOD SLEEP BOOK 365日ぐっすり快適な 眠りのむかえ方」(翔泳社)監修。
市川メンタルクリニック 千葉県市川市市川1-4-10 市川ビル11F
https://www.ichikawa-mental.jp/
参考:ツムラ 全国20代〜50代女性10,000人に聞く「隠れ我慢に関する実態調査」