在宅おこもり生活で、太った!なんて方も多いのでは? 自粛明けにダイエットを決行するものの、続かない、なかなか効果が現れないということはありませんか? 実はその理由は、脳内ホルモン「セロトニン」が関係しているかも!
そこで今回は、ダイエットエキスパートの和田清香さんに、セロトニンとダイエットの関係や、セロトニン分泌のためのおすすめフードを紹介してもらいます。
■自粛明けダイエット、なかなか痩せないのはなぜ?
緊急事態宣言が解除され、徐々に自粛も解かれていますが、そんなとき、ダイエットがなかなかうまくいかない、なんてことはありませんか?
もしかしたら、自粛中、子どもの休園や休校があり、いつもより食事回数が増えたり、子どもがゲームにばかり夢中でどうしたもんかとママはイライラしたり、悩んだりと大忙し。さらにパパの在宅勤務でいつもとは違う毎日に、ストレスフルな毎日…。しかし時間は待ってはくれません。毎朝、毎昼、毎晩家族のごはんをつくらねば…!ああ、今日の献立どうしよう!?
そんな毎日を過ごしたママが、自粛明けにダイエットは成功するはずはないそうなのです。どうしてなのでしょうか?
それは、過剰なストレスにより、自分自身のコントロールがうまく行えなくなることもあるから。その原因のひとつとして、「幸せホルモン」や「ダイエットホルモン」とも呼ばれているセロトニン分泌が抑制されてしまっていることが考えられるといわれているのです。
■ダイエットに関係している「セロトニン」とは?
では、セロトニンとはどんなホルモンなのでしょう? 「幸せホルモン」や「ダイエットホルモン」と呼ばれるほど、分泌されると幸福感がもたらされ、さらにダイエットにもいい影響が期待できるホルモン。
セロトニンは、自分自身のコントロールを担うそうなのですが、ストレス過剰な状況においては交感神経活性が過剰になり、分泌が抑制されてしまうのだとか。さらに外出を控えて太陽の光を浴びない生活も、セロトニン分泌を妨げると言われます。
さらにセロトニンの働きが不十分だと、疲労やストレスも感じやすくなり、意欲も減退していきます。そのことが腸内細菌のバランスを乱すため、食物の消化・吸収もスムーズにいかず、代謝のアップに欠かせない栄養素の吸収も妨げるので、より痩せにくくなるという負のスパイラルに陥るのだそう。
また、セロトニン減少により腸内環境が乱れることで免疫力も低下するといわれています。そのような状態でカロリー制限などをすること避けたいものです。
■セロトニン分泌が活発になる生活習慣
この事実を知れば、ダイエットを成功させるためにセロトニン分泌を活発にする生活を送りたいと思いませんか? その生活習慣のポイントは次の3つ!
1.規則正しい生活(睡眠・覚醒リズムの維持)
2.適度な運動
3.栄養バランス
セロトニンは、これらによって分泌が盛んになるのだそう。
睡眠・覚醒のリズムを整えるよう毎日同じ時間に起き、活動し、就寝する規則正しい生活を送ることは、脳にストレスを与えないといいます。さらに、近所のスーパーや散歩に20、30分歩く程度の適度な運動、食事の栄養バランスも重要に。
特に「セロトニン分泌を促す栄養素」を積極的に摂るよう意識するといいといわれています。
■ダイエットエキスパートが太鼓判!セロトニン分泌フード
さあ、いよいよママたちが一番気になるセロトニン分泌フードをチェックしていきましょう。
ニューヨークでボディケアについて学び、自らも350種類のダイエットを試し、15kgの減量に成功した驚異の経験を持つダイエットエキスパート和田清香さんがおすすめするのは3種の栄養素の入ったフードです。
1.糖質
2.トリプトファン
3.ビタミンB6
これらの栄養素の入ったフードをダイエット中に取り入れることで、効率よくダイエットができるのだそう! おすすめのフードを教えていただきました。
1.糖質は「オートミール」で!
糖質はついつい過剰に摂取してしまいがち。そこで、過剰摂取を防げる食品を選ぶのがポイントなのだとか。和田さんがおすすめするのは「オートミール」。オートミールとは、オーツ麦やえん麦を脱穀し、小さくカットしたり平たく押しつぶしたりしたシリアルの一種。ビタミンB群をはじめ、カルシウム、鉄分、亜鉛、タンパク質、食物繊維など、様々な栄養素が豊富で、鉄分や食物繊維にいたっては、同量の玄米に比べて2~3倍程度含まれているといわれています。
さらに、オートミールは「低GI食品」でもあり、血糖値上昇をゆるやかにし、肥満に繋がる可能性のあるインシュリンの分泌を安定させる効果も期待できるとか。朝食に摂ると腹持ちもよく、食べすぎも防止してくれるそう。ぜひ朝食にオートミール、試してみましょう。
2.トリプトファンは「納豆」で!
トリプトファンはセロトニンの原材料。毎日取り入れやすいのが「納豆」だと和田さん。様々なアレンジで飽きないように取り入れるのがコツなのだとか。
そのほか、卵、牛乳、チーズなどのたんぱく質にトリプトファンは多く含まれるので、家族の朝食に、卵や牛乳を使って料理をつくり、おやつをチーズにする習慣にすれば、家族みんなで自然とトリプトファン摂取習慣が作れそう!
3.ビタミンB6は「バナナ」で!
ビタミンB6をたっぷりと手軽に摂るなら、バナナがおすすめだと和田さん。バナナなら朝食や子どものおやつにもぴったりです。 その他には、かつお、まぐろなどの魚類、鶏胸肉やささみなどの脂身の少ない肉類にも含まれるので、うまくおかずに取り入れたいですね。さらに酒粕やごま、にんにくなどに含まれるので、普段使う調味料として意識的に使用するのも良さそうです。
4.トリプトファンとビタミンB6を一挙両得!栄養バランス抜群なユーグレナ
そして、トリプトファンとビタミンB6を同時に摂取できるほか、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、不飽和脂肪酸など、59種類の豊富な他の栄養素まで摂れてしまうのが、「ユーグレナ」という藻。おにぎりやパンの糖質にプラスするとセロトニン分泌フードが完成しちゃうすごいフードなのです。
また、ユーグレナにのみ含まれる「パラミロン」という不溶性性食物繊維の働きにより、免疫にもいい影響をもたらすこともわかっています。
ユーグレナは、ドリンクタイプやパウダータイプが市販されているので、豆乳やアーモンドミルクにパウダーを溶いて置き換えメニューとして使うのも良さそう。栄養不足になりにくいのは嬉しいですね。
まとめ
自粛明けにダイエットがうまくいかないと感じているなら、セロトニンダイエット、試してみる価値あり! しかも家族も巻き込んで行えば、みんなが笑顔になるストレスフリーな家庭が実現できるかも!?
【監修】
ダイエットエキスパート 和田清香さん
アメリカ・NYの美容学校にてボディケア等の学びを重ね、認定栄養学&健康促進コンサルに関する米国資格、AFPA Nutrition & Wellness Consultant Certificationを取得。現在は、各メディアにてダイエット&美容の監修・執筆を行う他、企業及び個人向けのダイエット&美容のコンサルを行う。
AFPA Nutrition & Wellness Consultant/FTPマットピラティスベーシックインストラクター/NY&NJ State Esthetics License所持。
『パーフェクト・サクセスダイエット徹底ガイド』(講談社)、『ハワイ ワンプレートダイエット 』(メディアファクトリー)、『30秒でスッキリ「壁トレ」』(ナツメ社)、『着圧ハイウエストレギンス入浴で脚・おなか・ヒップやせ』(主婦の友社)、『忙しいひとほどうまくいく!週1回×5分「FAT5」ダイエット』(宝島社)等 著書多数。