「おいしいものを通して幸せになることは、誰もが共有できる幸せ。そんな幸せは皆で分かち合うべきですし、そこにはシークレットはない。食べてもらえる人を育てることで、パティスリー界を活性化していきたい」というミシャラク。そこで、垣根なく皆にパティスリーの楽しさを伝えることのできる一般向けの菓子教室を作ることになったのが、“ミシャラク・マスタークラス”でした。 “シュー生地”や“チョコレート”などのベーシックなパティスリー作りから、“レストランのデザート”や、“ベスト・オブ・フランス菓子”や“ベスト・オブ・クリストフ・ミシャラク”などの上級編までさまざまなクラスがあり、6人あるいは12人限定で、週に5コースほど開催されています。ミシャラク自身がデモンストレーションを行う“Exclusif Michalak”なども、初心者から上級者まで必見の授業でしょう。
今後は子供のためのコースも用意していくなど、いろいろな企画が目白押し。美しいブティックをオープンしたばかりのミシャラクは意気揚々でした。 店のすべてのグラフィックを考案したのは、アラン・デュカスグループのADとして活躍する“ソワン・グラフィック”のピエール・タションです。子供の頃ヒーローになることを目指し、今もそれを追い求めるミシャラクの世界観を、窓に描かれたロケットなどのグラフィックで実に個性的に表現しています。
“テイクアウェイ”と名付けられたブティックコーナーには、常に作り立てのパティスリー、板チョコレート、スナック菓子、コンフィチュールなどが置いてあり、ひとつひとつにミシャラクならではのユニークな命名がされています。例えば8人用パティスリーは“FANTASTIK”という名前。タルトとアントルメが合体した一品で、ファストフードのお持ち帰りのピザからインスピレーションを得たそうです。旬の素材や、ミシャラク自身のその日のインスピレーションでレシピが変わるため、毎日違うパティスリー1〜2種が提供されます。ミシャラクによる1日限定のパティスリーが毎日楽しめるといえます。
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