子育てに励んでいると、どうしても自分の肌のことは後回しになってしまいがちですよね。でも、春は寒暖差も激しく、ゆらぎやすい時期。そんな今の時期こそ、気をつけたいのが肌の乾燥。放置しておくと肌トラブルはもちろん、肌老化にもつながってしまいます。外からのお手入れはもちろんのこと、内側からの食事対策もぜひ行いましょう。
皮膚科医の先生の解説をお届けします。
■肌の乾燥が気になる!どうすればいい?
医療法人康梓会Y'sサイエンスクリニック広尾統括院長で皮膚科医の日比野佐和子先生は、乾燥肌対策の基本はしっかりと保湿することだといいます。
寒暖差の大きい今の時期は、特にスキンケアの保湿をしっかり時間をかけて行うことが重要とのこと。
「保湿の基本は、目の周りなどの皮膚の薄いところの摩擦を防ぎながら、しっかりと水分を補うことです。乾燥していると、皮膚の表層もはがれやすくなりますし、肌のバリア機能が損なわれてしまうと炎症を引き起こしてシミになることもあります。また摩擦によって表層に傷ができることで、バリア機能がさらに低下します。すると外からの様々な刺激によって肌が反応しやすくなり、シミやシワ、たるみなど肌老化の原因にもなります」
肌老化は恐ろしいものです。スキンケアのコツについては、日比野先生は、次のように話しています。
「外側から油分だけ塗っても保湿は充分ではありません。油分はふたするだけなので、油分を使用する場合はしっかりとした保湿成分の入っている美容液を塗ってから行いましょう。
特に、水分保持量を上げる実証がされているエビデンスデータのある成分が入っているスキンケア商品を使うのがおすすめです」
■動物由来の成分を使ったコスメを選んで
水分保持量という観点からスキンケアコスメを選ぶと、どんなものがいいのでしょうか?
日比野先生は、「乾燥肌対策に、特に効果的でパワフルかつ、季節の変わり目のゆらぎ肌対策として、肌の代謝を高め、保護機能をサポートする成分として動物由来成分が良い」とのこと。
「コラーゲン、セラミド、ケラチン、プラセンタ、スクワラン、馬油、CELLAMENT®(セラメント)、エミューオイルなどがおすすめの動物由来のスキンケア成分です。
乾燥肌には、表層の角質層にあるセラミドや天然保湿因子(NMF)などの細胞間脂質といった水分保持量上げるものを補うことが重要です。
スキンケア成分でいえば、基本的に人間の肌は動物性のほうが向いている側面があると考えられます。スクワランなども動物由来のものが効果的であることがわかっているなど、人間の肌は動物性のタンパクを主に構成されており、動物性のほうが肌になじみやすく、皮膚への浸透性が高いことから保湿効果が高いといわれています。
動物性のものは良くないという考え方がありますが、動物性だからといってすべてが良くないとは言い切れないと思います。環境配慮や動物愛護への配慮がされている成分や製造方法もあるためです」
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CELLAMENT(セラメント)って?
「セラメントは、鶏卵のプラセンタ様細胞(胎盤に相当する部分にある3つの細胞)を採取して培養したものです。卵よりもさらに豊富な成長因子を含んだ細胞培養上清液で、ヒト線維芽細胞の遺伝子発現パターンを成人期のパターンから新生児期のパターンに近づけるといったしっかりとしたエビデンスがある成分です。
様々な動物の細胞にセラメントをかけると、細胞が活性化し、非常に速いスピードで細胞分裂が進むということがわかっています。この成分は昨年、世界で初めて日本のスキンケア製品に搭載され大きな話題を呼びました」
日比野先生がコメントしていたセラメントを使ったスキンケア製品はこちら。
「CONC セラメント エッセンス<美容液>」
30mL(約1ヶ月分)6,091円(税込)
世界初、タマゴ由来の細胞培養エキス「セラメント」を配合したCONC(コンク)というブランドです。2種のユーグレナエキスが「セラメント」の働きをサポートし、多様な肌悩みにアプローチ。さらに次世代型レチノールが優しく肌サイクルに寄り添い、ツヤのある肌へ導いてくれるそう。化粧水のあとに顔全体に塗るだけなので子育て中でも手軽に使えますよ。
写真左)fracora「ゴールデンVC ブライト カプセルドリップ」120mL(約30日分)朝晩使用 5,556 円(税込)
コラーゲンやプラセンタエキス、スクワランなどが入ったfracora(フラコラ)の新美容液もチェックしておきましょう。「ゴールデン VC 」をはじめ、先端美容成分を贅沢に配合した製品で、2023年4月25日(火)に通信販売で新発売します。贅沢なスペシャルスキンケアで肌悩みを対策しましょう。
■春の肌がゆらぎやすい時期におすすめの食生活
カラダの内側からのケアも忘れずに!
日比野先生は、肌の水分保持量を上げる食べ物で乾燥肌対策をするのを勧めます。
「肌のバリア機能を正常に保つような食事も重要です。次のような食品や栄養素を意識的に摂りましょう」
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セラミド入り食品
肌の弾力性、水分保持量を上げるセラミド入りの芋こんにゃくやセラミド入り美容ドリンクなど。
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発酵食品
腸内環境整えるヨーグルト、納豆、チーズなどの発酵食品には、善玉菌である乳酸菌が豊富。
善玉菌の餌となる食物繊維やオリゴ糖などと一緒に摂るのもおすすめ。
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タンパク質、必須脂肪酸、ビタミンA
肌の保湿力を高めるために、タンパク質、必須脂肪酸、ビタミンAも意識して。
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ビタミンB群
肌の代謝を正常に保ちます。皮脂成分の代謝に関係している成分はビタミンB2やビタミンB6。ビタミンB2は卵や肉や魚、乳製品など、ビタミンB6はにんにく、ごま、玄米などから摂取を。
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ビタミンC
コラーゲンを産生するビタミンCもおすすめ。卵が最もおすすめだそう。
春のゆらぎやすい時期には、ぜひ今回ご紹介した対策を試してみてくださいね。
【プロフィール】
日比野 佐和子(ひびのさわこ) 先生
医療法人社団康梓会 Y'sサイエンスクリニック広尾統括院長、大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学特任准教授、医学博士。内科医、皮膚科医、眼科医、アンチエイジングドクター(日本抗加齢医学会専門医)。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。中医学、ホルモン療法、プラセンタ療法、植物療法(フィトテラピー)、アフェレーシス療法(血液浄化療法)などを専門とする。アンチエイジングの第一人者として国際的に活躍するほか、テレビや雑誌などにも数多く出演。