「子供がゲームをする」と聞くと、だらだら続けてしまったり、勉強など他の活動がおろそかになるのでは……などとマイナスなイメージをもっているママも多いのではないでしょうか。
とはいえ、私たちが子供だった頃と現代では、環境がかなり変化しています。
テレビゲームだけでなく、スマホでも簡単にゲームが楽しめるようになりましたし、タブレットを授業に取り入れる学校も増え、電子機器に触れる機会も多くなりました。
そんな現代社会の中でゲームをしたがっている子供に、おもむろに「ゲーム禁止!」というのはなかなか難しいものです。
では、どのようにゲームと関わるのが適切なのでしょうか。本記事では、そんなママたちが気になる問題の答えに迫ります。
■そもそも子供にゲームをさせるべきか?
子供にゲームをさせるべきかどうかは、ママやパパの教育方針によってさまざまです。
ゲーム以外のことにもいえることですが、メリット・デメリットが存在します。
まずメリットとしては、創造力や戦略性が身に付くということがあげられます。
近年のゲームは複雑なキャラクターやストーリー設定のものが多く、楽しみながら理解していくことにより、問題を解決しようとする力が育まれます。
またゲームは、視覚や聴覚に刺激を与えるだけでなく、「どうすればクリアできるのか」などと自分自身で考えることで、戦略性も養えます。これは計画を立てて物事を進めたり、効率的に作業をこなすにはどうすればいいか、などを考えることにも繋がります。そしてこの能力は、大人になってから現実世界でも活かすことができます。
家族や友人と一緒にプレイするタイプのものもあります。そういったゲームは、遊んでいく中で自然と会話も生まれるので、コミュニケーション能力を育むきっかけにもなります。
さまざまなメリットがありますが、同時にもちろんデメリットも……。
長時間に渡りだらだらゲームを続けることで集中力が衰え、他の活動に支障が出てしまったり、夢中になりすぎて勉強時間が減ってしまったり……などといった問題があります。
また、ゲームの中の暴力シーンなどによって、攻撃的になってしまう子供もいるので注意が必要です。
大切なのは、親の価値観からおもむろにゲームを禁止するのではなく、メリットとデメリットがあることをまずはしっかり理解しておくこと。その上で、他の活動がおろそかにならないようルールを設けたり、親がゲームの内容を選んだりするなどの工夫が求められます。
■長時間のゲームは子供に良くない
時間制を設けるなどの工夫がないと、なかなか子供自身でゲームを切り上げるのは難しいものです。
ゲームには「中毒性」があります。長時間プレイし、のめり込みすぎると「依存症」になってしまうおそれも……。
そうなると常にゲームをしていないと気持ちが落ち着かなくなり、他のことに意識を向けることができにくくなります。
例えば、寝る間も惜しんで遅くまでゲームをし睡眠不足になり、成長ホルモンの分泌が抑えられてしまったり、学校でもゲームのことが頭から離れず、授業などに集中できなくなったりします。
また、ゲームをしたい気持ちが強すぎるために食事を摂ることすら適当になり、栄養バランスが偏ってしまうおそれも……。
長時間ゲームをすることは、子供の健やかな成長に大切な生活習慣が崩れたり、家族や友人とのコミュニケーションが減ってしまう可能性があるのです。
さらに子供によっては、ゲームと現実の狭間が曖昧になってしまうケースもあります。ゲームによっては、暴力的なシーンやグロテスク、官能的な表現などが含まれるものもあります。
もちろん全てがそういったことを引き起こすわけではありませんが、中にはゲームが悪い手本となり、最悪の場合には事件に繋がってしまう可能性もゼロではありません。
ゲームの内容や関わり方には最低限、親の管理も必要なのです。
■どれくらいの時間がちょうどいいのか?
では、どのくらいの時間が理想的なのでしょうか。一般的には1~2時間が目安とされています。これはスマホゲームにも同様にいえます。
これ以上時間を増やしてしまうと眼精疲労やドライアイなど、眼の不調にも繋がります。
1時間遊んだら10分は休憩するなど続けてプレイしないことや、たまに遠くを見るようにし、眼の筋肉の疲れを和らげることも大切です。
だらだらゲームをし続けないために親子で予め話し合い、時間制にするなどの決りを設けておくことも必要です。
■ゲームを楽しむなら、ルールを決めておくことが大切
ゲームには創造力や戦略性を育むなどのメリットもありますが、長時間続けることによるデメリットもあります。それをしっかりと踏まえた上で親子で話し合い、ルールを決めておくことが大切。
また、ゲームの内容などは親が選ぶなど、最低限の管理は必要です。
他の活動とのバランスを考えながら、上手くゲームと付き合っていきましょう。