ベルギーで最も古く、また良く知られているビスケットのブランドと言えばおそらくDelacre(デラクレ)でしょう。 1891年から続く老舗で、今ではビスケットのイメージが強いけれど、元はチョコレートのお店としてスタートしたそうです。 そしてビスケットとチョコレートを初めて組み合わせたのも、実はデラクレがベルギーで最初の会社。赤と白のロゴの印のついたクラシックなパッケージで、いろいろな種類のクッキーをスーパーの棚で見かけますが、実はこのデラクレの唯一のブティックがブリュッセルの中心地にあります。
ロゴと同一カラーの赤枠のウィンドウや扉は少しポップで、店内は木棚が置かれ、レンガで造られた壁は素朴で温かみがあり、居心地が良いです。 明るいお店の中は常に焼きたてのビスケットの香りが漂い、途切れなく客が訪れてはビスケットを箱詰めにして買って行きます。 大きなイートインスペースはないものの、コーヒーを注文できるので、入り口に近い一角で簡単にビスケットをつまむ事も可能です。
平均して常に約12種類揃っているビスケットは平均してどれも人気があり、好みでビスケットを自由に組み合わせて量り売りをしてくれます。 定番のマーキゼット (ショートブレッドに一部フォンダンショコラをコーティングしたもの)、ビアリッツ (軽めのビスケットに薄いダークチョコレートがコーティングされ、上に刻んだココナツがかかったもの)、そしてデラクレの代表格ビスケットであるシガレット・ルス (薄くクリスピーなビスケットがシガーのように巻いてあるもの) をはじめ、マスター・パティシエが焼くフレッシュな多種多様なビスケットを自分で選び、オリジナルセットを作るのがここのブティックの特徴です。チョコレートのコーティングは手作業で、ひとつずつ丁寧に、手際良くチョコ漬けされている様子を見ることができます。
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